グレコ・ブギー
BG800
1980年代始め、日本のプロ・ギタリストがこぞって使ったギターがありました。それがこのブギーです。当時ケース付きで8万円でした。僕も発売されてすぐ手に入れてみましたが「ネックが太くて弾きにくいなあ」と思い、当時はそんなに頻繁に使うギターではありませんでした(後に細いネックのモデルも発売されました)。

グレコ・ブギー
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僕が大ファンだったジューシィ・フルーツのイリヤも使っていて、当時のアルバムを聴くとブギーの音が沢山入っているのがわかります。イリヤのは本物のマニキュアで塗装してあるピンクのきれいなギターでした。
この僕のブギーはレッドですが、実はこれはカタログにはない色です。別にレア物ではなく、ブロンドの木目シースルー塗装だったのをリフィニッシュしてもらったのですが、このようにレッドにブラックのピックガードのブギーは他に存在しないので、とても気に入っています。
このギターの特徴は、リバースヘッドの他に、3ピックアップを2ピックアップとして使い、リアの音を連続可変でシングル〜ハムバッキングにできる、という個性的なものです。

2つのピックアップを自由にブレンド
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3つあるノブは、マスターボリューム、リア・ピックアップのブレンドバランス、マスタートーンです。ピックアップはポールピースがなくバータイプでチョーキングをしても音のバランスが変わらないのが売りの物です。
音ですが、よく言えば個性的、悪く言えばシングルとしてもハムバッキングとしても中途半端、という感じです。音はかなり太め。でも僕はこの音が大好きです。紛れもない「ブギーの音」だからです。この音はブギーでしか出ないのです。
音が個性的な分、どんな音楽にも適した器用なギターというわけではありません。そのせいだと思いますが、80年代初期にあれだけ大勢いたブギー愛用ギタリストもさっさと別のギターに移り、あっという間に誰も使わないギターになってしまったのです。
僕も使わないままでしたが、数年経って弾いてみたら「この不器用さがいいな」と思うようになり、友人の伊藤洋にリフィニッシュしてもらい、また使うようになりました。
リフィニッシュ以外にはボリューム・ノブをブラス製の物に替えた程度で特に改造はしていませんが、伊藤洋がリフィニッシュの時に僕の名前をヘッドに入れてくれました。

「Kenny」の上からクリア塗装
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その後90年頃、何とブギーが再発されて驚きました。値段は6万円のBG600というギターですが、ネックがセットネックからデタッチャブルに変更されていたり、ヘッドやロゴの形が違っていたり、ピックアップやペグも違うなど、BG800とは全然違うギターでした。ギターのカラーも新たにラインナップされていて、楽器屋でちょっと弾かせてもらいましたが、サウンドはBG800とは全くの別物でした。人気もなかったようで、僕が見た時には新品を半額以下の29,800円で投げ売りしていました。
もう有名ギタリストに使われる事もなく、忘れ去られたちょっと寂しいギターですが、僕はずっと可愛がってやろうと思っています。
最後に、市販されなかったモデルに「ブギーベース」というのがありました。ブギーのベース版です。短期間ですがジューシィ・フルーツの沖山氏が使っていました。僕は当時、これを売っている現場を見ているのです。
どういう経緯か不明ですが、ブギーベースが、渋谷のイシバシ楽器で1本だけ売られていました。紙のプレートにも「ブギーベース」と書かれていましたが、僕はそれを読むまでもなく「あ、ブギーベースだ!」と一目でわかりました。
今でも後悔していますが、僕はこれを買わなかったのです。値段はハッキリ憶えていませんが、7〜8万円だった気がします。当時小さな記事でブギーベースが発売予定と知っていたので、カラーバリエーションがわかるまで買わないつもりだったのです。しかし結局市販されませんでした。僕が見たのは市販仕様に近かった試作品だったのではないかと思います。ブギーとピックガードの形が同じで、カッコいいベースでした。後悔先に立たずです。
※ グレコ・ブギーに関しては「Boogie Paradise」さんが詳しいです。僕のブギーも紹介されています。
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